イスタンブール行きたい

たまに書きたくなります

映画『何者』を観てきた

おととい、映画「何者」が公開され、その夜に観に行った。率直に、すごくおもしろかった。原作は既読で、去年の夏、旅行中の暇つぶしに読もうと思ってトルコに持って行ったのだが、成田行きの電車で読み始めたらあまりにおもしろくてそのまま読み続け、乗り継ぎのモスクワ行きのフライトに搭乗する頃にはすでに読み終わってしまい結局ただの荷物になってしまったというほどにおもしろかった。その頃はまだ就活前、夏季インターンなどを就活に含めるなら就活中だったので、就活が本当に怖くなった。今この映画を観た時に、就活が終わっていて本当に良かったと思った。

映画の方は原作に忠実で、話も知っていたので結末もわかっていたが、それでも俳優の演技力が非常に高く、おもしろかった。俳優の演技が原作の登場人物そのまんまと言う感じでリアルだった。主演が佐藤健と聞いた時は、どうなんだろうと思ったが、とてもハマっていた。

あ、これ俺だわー…みたいな場面がけっこうあったりして、見ていて恥ずかしくなることもあった。たぶんけっこうそういう人いると思う。それにしても有村架純は本当にかわいい。

公開中の映画なのであまりネタバレになるようなことは書かないが、これは就活の話と言うよりはSNSの負の側面を就活という題材を使って描いた話、と言う方が正確な気がする。題材が就活であるのは、学生生活のアウトプット、学生生活が凝縮されたものの結果が就活である、という面があるからなんだろうと思う。

だが、SNSは本質的に自己承認欲求を満たすものであると思う。旅行の写真なんて他人に見せる必要はないしちょっとしたいいことなんて自分の胸にしまっておけばいいし、恋人との幸せは二人のうちにおさめておけばいい。そうしないのは、承認欲求があるから。こうやってブログを書いたり、書いたブログをSNSで共有したりするのも承認欲求。何かに対して意見を投稿して批評家気取りになっているのもそう。だが多少承認欲求があったとしても、何も発信しないより何かを発信したほうが世の中にプラスになるかもしれない。それこそ「10%の出来でも20%の出来でもアウトプットを出したほうがいい」と思うので、SNSやブログなどで何かを発信することは本質的に自己承認を一定程度求めているということを認めて開き直ったうえで、今後も変わらずSNSやブログを使っていくんだろうなと思った。

結局また感想ではなく全然関係のない話になってしまった…

あんまり言うとネタバレになるのでこのへんで。